キョウゴ编
ルシア
「――叔父様は、どこ!?」
今日もいつの间にかお店からいなくなっていた叔父様が、街角で倒れたと闻き、
わたしは3人组の男の人にここへ案内されてきた。
青白い男
「叔父様? ふっふっふ、そんなものいやしねーよ?」
とたんに、それまでの亲切そうな表情から一変した3人の男の人たちに取り囲まれる。
目つきの悪い男
「おれたちは、お前さんに、用事があるんだから、さ」
骗された――?
これって、あきらかに怪しい気配……。
ルシア
「どうしてこんなことを? わたし帰ります!」
来た道を戻ろうとする私をさえぎる男の人と、押し合いになる。
青白い男
「おお、っと、あばれようたって无駄だよぅ。こんな裏路地にだれも助けにきやしないってね」
目つきの悪い男
「そうそう、良い子にしてりゃ痛いことしないからさ。ま~、悪い话しじゃないよ?
雇い主の贵族様がお前に一目ぼれして、どうしても二人きりで会いたいってんだからさ」
青白い男
「いやあ、しかしうまくいったよねぇ。
あの吃茶店に入り浸っている、化けもんみたいに强い幼なじみってのがいつ出てくるやらヒヤヒヤだったよ。
これなら噂の用心棒を雇う必要もなかったんじゃねーか?」
ルシア
「それって……」
がっしりした男
「なんでもお前の店には、とんでもねえ腕のたつ男が入り浸っていて、
吃茶店をまもる骑士(ナイト)気取りらしいじゃねーか、だからさ……」
目つきの悪い男
「そうだからだ、うちらは念には念をいれて、腕利きの用心棒をやとったのよ。
その骑士さんとやらが助けに来たとしても、うちらが雇った用心棒が返り讨ちにしてくれるってわけさ。
な? 贤いだろ?おれたち」
青白い男
「ってことで、よろしくお愿いしますよ! 用心棒さんっ!!」
???
「それは……」
???
「……无理じゃねえかな?」
がっしりした男
「ほえ? こりゃまたどうしてです?」
???
「……それ……多分おれのことだから」
目つきの悪い男
「は……?」
キョウゴ
「いっつも、オッサンがおれのこと専属骑士って、
そう呼んでるから、店の客の口から広まってんだろ、どうせ」
青白い男
「じゃあ、骑士気取りの男って……ひょっとして、あんた?!」
キョウゴ
「まあ、そういうことになるな」
がっしりした男
「えと、つーことは……おれたち、骑士退治に骑士をやとっちまったって、ことかよ!」
目つきの悪い男
「そ、そんな! さっき前金わたしたろーが!」
キョウゴ
「しらねえよ。 大体、话しがちがうじゃねーか」
キョウゴ
「駆け落ちを约束した相手が、鬼のような叔父の家から出れずに困ってるから、
手に手を取り合って救い出すのを手伝ってくれ……とか嘘泣きまでしやがって」
キョウゴ
「どうせその鬼畜のような叔父ってのも、マスターのことだろ?
あのオッサンのどこか鬼だよ。まあ、変人ではあるけどよ」
目つきの悪い男
「ふ、ふざけんなよ、いまさら――」
キョウゴ
「ま、おれの用心棒家业の信条は、世のため人のためなんだよ。 あきらめな」
キョウゴ
「つう事でさ、今回は金返すわ。 いまなら、许す。
まあ、ルシアにも手荒なマネをしてないみたいだしな」
目つきの悪い男
「く、くそぉぉ。 こうなったら、おい!」