◆今日も大渔◆
子犬の鸣き声「くぅ~ん、くぅ~ん!!」
幼驯染のキョウゴは、昔から何故か、街の子犬たちに大人気で。
キョウゴが街を通りかかるだけで、みんな梦中で追いかけてきて、こんなふうにまとわりついて离れない。
キョウゴ「おい! それはエサじゃねェ、オレの指だ! オレを食うな、お前ら!!」
がじがじと指とか肩をかじられて、悲鸣をあげるキョウゴ。
キョウゴ「悪い、こいつら腹减ってるみたいだ。なんか食わせるモンあるか?」
ルシア「うん、用意してあるよ」
用意しておいたご饭をお皿に乗せてあげると、子犬たちは大喜びで食べ始める。
キョウゴ「悪いな。いつもいつも。そういやぁ、今日、マスターは?」
ルシア「出挂けちゃったの。野暮用だ、とか言って」
キョウゴ「お前ひとりに店番させて、毎日どこをフラフラうろついてんだか……」
ルシア「わたしなら、ひとりでも大丈夫だよ。こうしてキョウゴが毎日、お店に来てくれるし」
ルシア「だから、淋しくないし、全然大丈夫」
キョウゴ「……え」
キョウゴは、目をぱちくりさせて。
キョウゴ「い、いや、それは……た、たまたま、道场がこの近くにあるから、その帰りに寄るってだけで」
キョウゴ「べ、别にお前のことが心配だからそれで颜出すってわけじゃ、その……」
(本编へ続く)